プログラムの概要
1. プログラムの全体的な研修目標について
本プログラムは「主治医」として地域の現場で真に必要とされる医師の養成を目指すものです。未来の地域医療を担う若手医師を養成するというのがプログラムの理念です。
プログラムが目指すものは、患者のあらゆる健康問題をともに請け負い、人生の長期にわたって伴走し、家族の諸問題にも耳を傾けることができる、「主治医」を養成することです。臨床的課題・社会的課題に関しては、幅広い臨床能力のみならず、自分で解決できない問題に対するコンサルテーション能力や連携能力を持つ医師を養成したいと考えます。
同時に、患者という人間そのものに関心を持って活動し、患者に主治医として「選ばれる」豊かな人間性も育んでいくことを研修の全体的な目標とします。
2. 各研修先で学べる内容や特色
プログラムを構成する医療機関は都市部あるいは山間部の診療所、中小規模病院、三次医療を担う大規模の病院とそれぞれであり、また地域背景も都市部や地方など様々な設定であり、地域医療の多様性を学ぶチャンスととらえています。
どのような設定であっても柔軟に対応できる総合医を養成することを目標としています。その一方で、地域性は違っても、「あくまでも患者と地域のニーズにこたえる」という本質は変わらないことを学べると考えます。
母体団体は全国に会員医療機関を有していますが、本年度の当プログラムは関東甲信越地域を中心に、総合診療領域の診療に従事し、「主治医」たる診療を実践している指導医がいる医療機関をネットワーク化しました。それぞれの医療機関の特徴等は、『研修施設の紹介』のページをご参照ください。
3. モデルとなるローテーション例
1年目 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
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総合診療専門研修Ⅰ | ||||||||||||
2年目 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
内科 研修 |
救急科 研修 |
小児科 研修 |
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3年目 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
総合診療専門研修 II | ||||||||||||
4年目 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
総診Ⅰ(医療資源の乏しい地域での研修) |
4.指導体制に関する特長
総合診療専門研修では、いずれも臨床経験豊富な指導医のもとに研修が行えます。指導医自身が地域医療に関心を持ち続け、現在も積極的な地域医療を実践していることから、 研修医にとって理想的なロールモデルとして学びが多いと考えています。
5.多職種協働について
地域医療は医師単独では成立せず、様々な職種との連携が必須です。 当プログラムの研修医療機関はいずれも積極的にチーム医療に取り組んでおり、研修においては、 院内での多職種カンファレンス、また院外でのケアマネジャーや保健師などとのカンファレンスにも積極的な参加が求めらます。
診療所研修においては、地域住民への健康教室の主催なども実施されており、予防活動などについても学ぶことができます。